TO BE FREE

〈自分になる〉ために

空に

太陽が強く足元を照らす駅の階段で
僕はやっぱりな、とか、だけどね、とか
とりとめもない考えを繰り返している

人との別れがあまりにも
ほとんど透明な存在感で
あっさりと通り過ぎていく毎日だ
僕は少しだけ大人になった

誰かとの、一番いい時代があるとして
それ以上がもう訪れないと感じるのは寂しい
継続して逓増していくような関係はムツカシイ
正比例でも反比例でもなく
いつか習った3次関数の曲線のようだ、と思う

だけど僕は、多分あらゆる関係性について
極めて穏やかな愛情を持っている
たとえもう二度と会わない人だとしても、
僕を傷つけた人であっても、
穏やかな気持ちしか、もはや沸かない。

これは、ああ、
死後の世界観にとらわれすぎているのかな
とも思う。

だれもが生きているという希望
だれもが死ぬのだという希望

雲がすばやく空を駆ける
国語の先生が最後に卒業生に送った詩
僕はそれを大事にとっておいたはずなのに
なくしてしまった

ほとんど思い出せないけれど
一つのフレーズはのこっている

「あちらの雲がこちらへ 
 そうしているうちに君は去る」

そしてあっという間に1世紀が過ぎた
バイバイ
そして幸せに