読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

TO BE FREE

〈自分になる〉ために

土曜日のできごと

夢を見た。
僕の子供がいた。
僕は子供を自転車の籠に乗せて、
段差に気をつけながらちょっとずつ進んだ。
進んだ先には恋人がいた。

本が届いた。
アマゾンから。
寺山修司「少女詩集」
ワイルド「サロメ

本を売った。
本棚を整理して、
もう読み返さないだろうなという本を、
リュックに詰めて売りに行った。
合計55冊。2,500円で売れた。
売った途端に、何の本を売ったのか、
一冊も思い出せなくなった。

図書館へ行った。
つまらない図書館だと思っていたが、
少しばかり文学を好きになった今、
寺山修司全集や、森茉莉全集を見て、
通う気になった。
最近僕は好きな文章を抜書きしている。
カードにしてファイリングしている。

髪を切った。
久しぶりに切った。
長い髪が好きな恋人は、
たぶん気に入らないだろうけれど、
暑いんだ。
暑いのが大嫌いなんだ。
髪を伸ばしたら、
暑くって外に出たくなくなって、
恋人に会いに行くことを厭うかもしれない。
だから(という言い訳のもとに)
切った。

日記を見つけた。
本棚を整理していたら、青色のノートが出てきた。
そこには、10日間だけの日記が在った。
僕が22歳の頃旅したチェコでの日記だ。
美しい思い出だと思っていた。
だけど、都合のいい僕のことだ。
やはりそれは嘘だった。
旅の孤独。
帰りたいという言葉。
今思えばずいぶんつたなくありきたりな文章だ。
僕はチェコ日記を、再構成しようと思う。



プラハの空は曇っていて
猫はときどきあくびする
思い出を売る男にとって
ここはとっても退屈な街
思い出お一ついかがです
だけど誰も振り返らない
誰かが笑って言いました
この街そのものが思い出
思い出の中で暮らす人は
ちょっと寂しく笑ってる
プラハを旅する若き僕等
恋することも笑うことも
忘れるくらいに悲しんだ