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TO BE FREE

〈自分になる〉ために

枯葉なんてものは


眠りをとても大切にしている。
昔から、寝なくてはだめだ。
若いころは徹夜大丈夫だったのにという言葉は出ない。しないから。
これは、結局きちんと眠れていないからだろう。
だから、夢をよく見る。
ほとんど覚えていないが、匂いのようなものが残る。
ノスタルジーのように。実際懐かしい気がする。
見たこともない情景、あったことのない状況。
そんなものがぐちゃぐちゃに。
秩序はないが、夢の中では何の違和感もなかったことだけ覚えている。
最近、知らない二人組の女の人の夢を見た。
ただ、会話している状況。内容は知らない。ただ、ひたすら楽しかった気がする。
どちらかに、あるいは両方に恋をしていた。その残り香は、夢から覚めても残るのだ。
夢からは、醒めなければいけない。
醒めてくれ、いい加減に。分かっているんだ、今が夢の中だということが。
なのに、醒めない。
アート・ブレイキーの「チュニジアの夜」が、流れている。今。
でも、現実にこんな曲はないはずなんだ。
何か、大切な、ものがたくさんあったはずなんだ。
誰か、大切な、家族・・?
いや違う、だが概念としてはそれに近いものがあったはずなんだ。
当たり前のように感じている今に、実際何の秩序もないことに、気付いた、今。
だとしたら、どうすればいい。夢は一度醒めなくては次の夢を見れない。
夢中夢なんて気休めを繰り返したところで、何も変わらなかった。
「笑うのを我慢するのに苦労しました。
嫌な感じの嘲笑しかできないから。
生まれてからずっとそうなんです。
復讐心ですか?
どうだろう。
今の東京の子供たちに比べればね。」
スパンクハッピーのアルバムの中で菊地成孔が語る。
今、同時にキャノンボール・アダレイによる「枯葉」を流している。