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TO BE FREE

〈自分になる〉ために

「ベジタリアンになるってどんな感じですか?」と聞いたら、いろいろ考えさせられました。

ベジタリアン 生き方

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先週末、完全菜食な3日間を過ごしました。

 その時の感想は、以下のブログにまとめましたが、今日はその続き。

yoshkob.hatenablog.com

  

今朝、自宅の本棚を見てみると、こんな本がありました。 

ベジタリアンの医学 (平凡社新書)

ベジタリアンの医学 (平凡社新書)

 

以前、食に関心があり、買っていた本です。

 

この本では、予防医学の観点から、ベジタリアンの食事について書かれています。

興味深く読みましたが、読んだ当時、自分の食生活を変えるまでには至りませんでした。やはり、ベジタリアン=美味しい食事を我慢する」という固定観念があったんですね。先週末の体験から、そうした固定観念が外れたので、もう一度読み返してみました。

 

読み直してみると、まずは、ベジタリアンといっても、いくつかのパターンに分かれるということが分かりました。以下に引用します。

 

○ビーガン:動物性食品を厳格に避けるベジタリアン

○ラクト・ベジタリアン:乳製品を摂取するベジタリアン

○オボ・ベジタリアン:卵および卵製品を摂取するベジタリアン

○ラクト・オボベジタリアン:乳製品や卵を摂るベジタリアン

○ベスコ・ベジタリアン:魚介類を摂取するベジタリアン

○ポゥヨゥ・ベジタリアン:家禽の肉を摂取するベジタリアン

 

栄養に対する考え方や宗教上の理由により、さまざまなベジタリアンが存在するようです。

家禽(鶏)の肉を食べてもまだベジタリアンというのは、不思議な感じがしますね。

 

ちなみに僕が合宿で体験したのは、ビーガン食。それも東洋式ビーガンの食事なので、動物性食品のほか、ねぎ(たまねぎ)、にんにく、らっきょう、にら、あさつきも食べられませんでした。

 

 

現代社会で完全菜食を貫くということ

 

僕が先週末の合宿でご一緒した方は、ほとんどが東洋式ビーガンでした。

動物性の食品を一切口にしない方ですし、お酒も飲まない。

思想的な信条があるようです。 

 

「どれくらい、完全菜食を続けられているんですか?」

僕がきいてみると、みなさん10年以上。なかには40年以上の方もいて、

「もう肉の味は思い出せない」と言います。

 

それでいて、健康とのこと。

意外と太り気味の方もいたり、マッチョな方もいたりして、見た目からするとベジタリアンのイメージと合いません。

ベジタリアン食でも、食べ過ぎれば太るようです…

 

精神的な安定にもつながると言われました。

集中力が増し、物事にあまり動じなくなるとのこと。

このあたりは証明されているものではないので分かりませんが、ご本人たちの実感としてはそうした効果もあるそうです。

 

とくに感じたのは、彼らは心から完全菜食の生活を楽しんでいる、ということです。そうでなければ10年以上も続けることはできないでしょうし。菜食=我慢というのは間違いだということです。

 

ただ、完全菜食のエピソードを聞いているうちに、この社会で完全菜食を貫くのは、並大抵なことではないな、とも思いました。そのエピソードを少し紹介します。

 

蕎麦屋に行く時には、「マイおつゆ」を持っていく

 

蕎麦って、ベジタリアンフードだと思いますよね。鴨南蛮とか注文しなければ。

でも、そばつゆにカツオ出汁が使われていますから、これを飲んでしまうと、完全菜食ではなくなるそうです(きびしー)。

ということで、彼らはカツオ出汁を使わないだしつゆを持っていき、注文の際に「つゆなしで」と指定しているとのこと。

ちなみにアマゾンで検索すると、ベジタリアン向けのだしつゆが販売されていました。

かるなぁ 濃縮だしつゆ 500ml

かるなぁ 濃縮だしつゆ 500ml

 

 

漁士なのに、魚が食べられない

この方は年齢も70歳くらいの方で、とても静かに話される方なのですが、不思議な迫力を感じたので、お話してみると、五島列島で漁士をされているとのことです。

ベジタリアンになる前は漁場で獲った魚をさばき、仲間で食べるという生活を送っていたそうです。酒をたくさん飲み、時には海賊と戦ったりしていたそうです。

(海賊との戦いについては詳しくは教えてくれませんでした。)

 

彼は

「わしは、当時の罪を、こうして(菜食にして)償っている気がする」とのこと。

何があったのか、分かりませんが、そういう考え方もあるんでしょうね。

仏教をはじめ、様々な宗教では「不殺生」が戒律となっていて、肉食は禁じられていた理しますから。

ベジタリアン食を、海外では「カルマ(罪)フリー食」と呼んだりもするようです。

 

給食が食べられなくていじめられていた

 

参加者の中には僕より若い人も数名いました。その中で20代が一人だけいて、彼とも話をしました。

彼は両親が完全菜食だったので、子どもの頃から当たり前のように菜食の生活をしていたそうです。特に肉を食べたいと思うこともなく幼稚園まで過ごしていたとのこと。

 

でも、小学校に上がると、ベジタリアンは誰もが難しい問題に直面します。

それが「給食」です。

 

給食に動物性の食品は必ず入っています。

小学校の献立表を見ると、素材が栄養により分類されていて、分類の中に「血や骨になる」というカテゴリーがあると思います。このカテゴリーには必ず動物性食品が含まれることになります。

 

では、給食から肉だけを避けて食べればいいのでしょうか?

僕も小学生の頃は豚肉が苦手で、豚汁から豚肉を取り除いていました。

でも、そんな問題ではないらしい。

なぜなら、料理のダシに、ソースに、味付けに、動物性食品が入っていると、いくら肉そのものを避けてもダメなんだそうです。

 

たとえば、給食が

・ごはん

・メンチカツ

・豚肉とたけのこのケチャップソテー

・切り干し大根

・オレンジ

 

というメニューだったら、ごはんと切り干し大根とオレンジしか食べられません。

そもそも給食の献立は完食することで栄養バランスを整えるように設計されていますから、特定のメニューを食べないとなると、栄養が足りなくなるのです。お腹も減るでしょうしね。

 

では、完全菜食の家族はどうするのか?

 

20代の彼の場合、お母さんが事前に学校から献立表を取り寄せ、食べさせられない献立にマークを付けて学校に渡して献立から除いてもらった上で、除いた献立と同じ料理を完全菜食仕様で作って弁当として持たせていたそうです。

 

今はお肉にしても魚にしても、大豆やキノコによる代用品がありますので、たいていの献立は作ることができるとのことです。 

かるなぁ 大豆まるごとミート ミンチタイプ100g

かるなぁ 大豆まるごとミート ミンチタイプ100g

 

 

お母さまの努力がすごい…

献立と同じメニューを持たせたのは、栄養バランスだけではなく、同級生と同じメニューを食べさせたいという配慮もあったそうです。

 

それでも、というべきか、やはり、というべきか。

彼は肉を食べないということで、小学生から中学生までいじめにあったそうです。

 

話した限り、性格も明るく素直で、とにかくナイスな感じなんですけどね…。

彼はそれでも、ベジタリアンのコミュニティにも顔を出していて、同じ境遇の子どもたちと仲良く遊んでいたそうですが。

 

自分の食べるものくらい、自由でいいじゃない

 

今はアレルギーへの理解や、ハラル食の拡大などにより、少しずつ状況は変わってきているようです。

それでも日本は菜食に対する理解がまだまだ遅れているようです。

 

僕は思うんですけど、「みんなが一緒じゃなきゃ」とか「空気を読まないやつはダメ」という世の中は、なんとなくイヤだな、と思うんです。

せめて食べるものくらい、人の勝手じゃないかな、と思っています。

 

ちなみに完全菜食の彼らは、不思議と肉を食べる人を批判していませんでした。

僕が肉を食べ、酒を飲む人間だと知っても、決してそれを悪とは言いませんでした。

実は、批判する根拠はたくさんあるんです。

肉食は環境への負荷が大きいとか、効率化するために6本脚の鶏が作られたりして命をゆがめていることとか、ピンクスライム肉の問題とか。

 

それでも、自分で考えて、食べるものをそれぞれが選んでいけばいい。

そうやって、食に限らず、自分の生活を選び取っていければ、と思います。

今回、お話を聞いて感じたのは、完全菜食を実践することは難しい、でもそうするだけの価値はありそう、ということでした。初心者なので、ちょっとずつ実践しながら考えていきたいと思います。