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TO BE FREE

〈自分になる〉ために

フリーランスは最高?それとも最悪?

お金の話 イベント 書くこと 生き方

「サラリーマンを辞めてフリーランスになる」と言うと、
だいたいにおいて心配されます。
「それで食べていけるの?」と。

 

その理由として挙げられるのは、たとえば、
・安定した収入がない
・事故や病気のときの保障がない
社会保険料の会社負担がない
国民年金だから将来が不安
・ローンが組めなくなる
といった感じで、それなりに根拠もあります。

 

でも、これって「食べていけない」と言えるほどに深刻な問題なんでしょうか。

 

僕は独立後について、基本的に前向きな気持ちでいます。
少なくとも、食っていけると信じていますし、今より豊かになれる可能性も十分あると思っているのです。

 

僕は楽観的すぎるのでしょうか?
そうかもしれません。
ただ、「会社の外に出るのがどれだけ大変なことか分かっているの?」
と言う人が、そもそも一度も会社の外に出たことがなかったりするので、何とも言えないところです。

 

フリーランスになるのは良い選択か、それとも悪い選択なのか」
そんな疑問を自分だけで考えていても答えは出ません。
だったら実際にフリーランスで成功している人の話を聞いてみるべし。
ということで、こんなイベントに参加しました。

 

参加したのは、2017年3月15日に開催された、ブックライターの上阪徹氏の講演イベントです。講演のタイトルは「勝手に仕事がやってくるフリーランスの生き方」というもの。

 

上阪氏は、僕がライターを目指すきっかけを与えてくれた方です。
著書の「職業、ブックライター」(講談社)によりライターに興味を持った僕は、その後、上阪氏が主宰する「ブックライター塾」に参加し、現在は独立に向けて準備をしているというのが、おおまかな経緯です。 

職業、ブックライター。 毎月1冊10万字書く私の方法

職業、ブックライター。 毎月1冊10万字書く私の方法

 

 

イベントは上阪氏の講演を90分とそれから質疑応答、懇親会という構成。

講演は、「まずは「洗脳」を解く」というお話から始まりました。

 

 ・約20年間、ライターとして営業活動をしたことがないこと。
 ・それでも仕事は絶えずあり、十分な収入が稼げていること。
 ・しかも休日は充実したプライベートを過ごしているということ。

 

そうした話を通じて、「フリーランス」に対するネガティブなイメージが払拭されていきます。世間的に言われている「フリーライター」のイメージとは違いますよね。上阪氏は、フリーランスのライターは素晴らしい」と言い切りました。

 

続いて、仕事を継続的に受けるためにできることについて語られましたが、その答えは非常にシンプルでした。

 

それは、「発注する側の視点に立つ」ことです。
視点を変えることにより、何をすればいいのか見えてきます。
人間性や仕事ぶり、身だしなみなど、実は社会人として求められる基本をきちんを押さえておくことが重要とのことでした。

 

たしかに、人に何かをお願いするときには、飛び抜けたスキルを求める前に、「なんだか頼みやすい」とか「あの人なら大丈夫そう」という感覚が大切だったりしますよね。

 

講演では、そのほかにも仕事を受けるにあたっての具体的なアドバイスもたくさん。それらをブログでは書き切れませんが、共通するところは、「仕事に向き合う姿勢」にあると僕は理解しました。

 

講演で投げかけられた「自分のために仕事をしていませんか?」という問いには考えさせられました。数多くの成功者にインタビューをしてきた上阪氏は、自分ではなく、その仕事を必要とする人に意識を向けることの大切さを強調しました。

 

たしかに、そう考えると意識はまったく変わってきます。上阪氏はこの意識の変化を「ステージを変える」と表現していましたが、僕もステージを変えていかなければと思いました。

 

さて、こういった講演を受けてきたわけですが、
フリーランスになるのは良い選択か、それとも悪い選択なのか?」
という僕の疑問は解消されたのでしょうか?

 

講演を受けての僕なりの結論は、
「どちらも正しい。ただし、選ぶのは自分」
ということです。

 

世界は複雑です。でも人間が把握できるのは、ごく一部。
見るところによっては素晴らしかったり、そうではなかったりする。
だったら、いいところを見るようにすればいいんじゃないかな、と。

 

フリーランスは素晴らしい」という前提で考えると、たとえば不遇なことがあった場合でも、「いや、もっとよくなるはずだ」と思いますよね。そして工夫ができる。だけど、「フリーランスだから仕方ない」と思ってしまうと、そこから前進はありません。

 

そういう意味では、サラリーマンでも、フリーランスでも、どちらでもいいんです。「サラリーマンが最高!」と思ってサラリーマンを続けるのであれば、それはそれで素晴らしいことだと思います。

 

ただ、今の自分は確実にフリーランスに向かう流れの中にあると感じています。これは自分の意志というよりは、もっと大きな何かに巻き込まれている感覚があるんです。

 

だから焦らずに、ゆったりと流れに身を任せていこうと思います。
よりよい未来につながっていると思いながら。

 

それにしても、不思議なこともあるもので、
講演に行った日から、次々とお仕事の依頼が来ています。
講演後の懇親会で1件。
その翌日に、1件(その後もコンスタントに続きそう)。
さらにその翌日には2件。
……すごくないですか?しかも、最初の1件以外は、今回の講演とは関係のないところから入ってきてるという。。


これは「勝手に仕事がやってくる」サイクルに入ったかもしれない。

kindle unlimited(読み放題)をフル活用するための検索ワード3つ

kindle ライフハック 仏教 本の紹介 読書

2016年の8月から始まったKindleUnlimited(読み放題サービス)。

月額980円で電子書籍が読み放題になるということで話題になりました。

僕もとりあえず1か月の試用期間に利用してみて、

「これは便利!」ということで継続利用することにしました。

 

その時に書いたブログはこんな感じですが、

いずれも読み放題サービスをオススメする記事になっています。

 

Kindle Unlimited(読み放題)で読書量が倍増しそう。 - TO BE FREE

 

Kindle Unlimited(読み放題)は、最高の英語学習教材になりうる - TO BE FREE

 

Kindle Unlimited(読み放題)で21冊読んだので、継続利用することにしました。 - TO BE FREE

 

ところが、ですよ。

これらの記事を書いた直後に、

「読み放題で扱う書籍の数が大幅に減少」という報道があったんです。

 

どうも、読み放題サービスの利用者数が想定よりも多く、採算が取れなくなっての措置とのこと。実際に、僕が試用期間に読んでいた本のいくつかも、今や読み放題の対象から外れています。

 

これを機に、読み放題のタイトルの質は下がりました。

トップページに上がるものでも、古い情報のものだったり、特に自己啓発系のジャンルに多いのですが、自費出版のような雰囲気のものも見られます。

 

正直

もう解約しちゃおうかな

と思いました。

 

ただ、読み放題のページをうろうろしていると、時々「これはいい!」という本に巡り合うこともあるので、今のところ解約していません。

とはいえ、もっと効率よく、いい本にめぐりあいたいものです。

 

そこで、いい本に出会うための検索ワードを考えてみました。

実はワードを見つけるのも、なかなか難しいんですけどね。

というのも、以前はKindleUnlimitedの中で検索ができていたのですが、現在はできないのです。Kindle本全体の中で検索し、読み放題対象のものを目視で見つけるしかないという…だから、

 

今回は読み放題ストアの中で素晴らしい本に出会うためのキーワードを3つご紹介します。

 

 

オススメのキーワード1 光文社古典新訳文庫

 

光文社の古典新訳文庫、僕大好きなんです。

過去の名作でも、難しそうで敬遠してしまっているものありますよね。昔に翻訳されたものだと字が小さかったり、言葉が難しかったりする。それが、光文社さんの古典新訳文庫だと、とっても読みやすいんです。

 

しかもですよ、なんとこの光文社古典新訳文庫のほとんどが読み放題の対象なのです!

 

たとえば、冒険物語の名作「宝島」とか、 

宝島 (光文社古典新訳文庫)

宝島 (光文社古典新訳文庫)

 

 

 平和とは何か?と考えさせられる、「永遠平和のために/啓蒙とは何か」や、  

 

永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編 (光文社古典新訳文庫)

永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編 (光文社古典新訳文庫)

 

 

 「読書とは他人にものを考えてもらうことであり、多読をする人間は考える力を失う」と指摘する刺激的な名著「読書について」も、

読書について (光文社古典新訳文庫)

読書について (光文社古典新訳文庫)

 

 

すべて読み放題です。

古典が気になるけど、読んでみて難しかったら嫌だなと思う僕のような人には、読み放題がいいと思います。とっかえひっかえできますから。カントは分からないけどプラトンならいけるみたいな、ぜいたくな読書ができます。

 

オススメのキーワード2 「スマナサーラ

 

なんじゃこのキーワード?と思う方もいらっしゃると思いますが、これは人の名前です。正式なお名前は「アルボムッレ・スマナサーラ」。スリランカ上座仏教テーラワーダ)という原始仏教の長老です。

 

スマナサーラ長老の本は、かなりの点数が読み放題の対象になっています。

教えを広めるという目的があるのかもしれませんが、ありがたいことです。

 

いくつか、おすすめの本を紹介します(いずれも読み放題です)。

まずは「仏教徒脳科学うつ病治療・セロトニンから呼吸法・座禅、瞑想・解脱まで」

脳科学の教授と仏教の長老という、異色の対談です。仏典にかかれていたことが、現代の脳科学で証明されていたり、科学で説明できないところを仏典が解釈を与えたりしていて、とてもおもしろいです。仏教の瞑想がうつ病やストレスに非常に効果があるというのも、科学的に証明されているようです。

 

次は「感覚について:ヴィパッサナー実践の道しるべ」

人間の悩みは、ふとした時に入ってくる感覚によって引き起こされます。

この本は、そうした感覚を観察し、手放すことにより自分の感情をコントロールする方法が書かれています。

 

キーワード3 「高城剛

 

いわずと知れた?ハイパーメディアクリエイター高城剛氏の本です。

この方の本も、かなりの割合のものが読み放題となっています。

この世界を自在に渡り歩いている高城さんの本を読むと、刺激をもらえます。

 

まずはこちらの本、「LIFE PACKING2.1 未来を生きるためのモノと知恵」

読めば、現代にモノはほとんどいらないんだなと実感します。

ほとんどの持ち物をなくそうとした彼が、それでも残したいくつかのモノ。

この本はライフハックにとどまらず、生きる態度に影響します。

 

 

 

ということで、ひとまず3つご紹介しました!

個人的には、このサービスはまだ使っていこうと思っています。

もちろん、読み放題以外の本も読んでいますが、あわせて利用することで、読書量はかなり増えますよ。

僕はとりあえずは光文社古典新訳文庫をひととおり読むまでは継続予定です。

 

古典を読まなかった10代を後悔しながら、まだ間に合うと思いたい30代

kindle 日記、 本の紹介 生き方

なんとなく気になっているけど、後回しにしていることががあります。

 

僕の場合、「古典を読む」というのがそれ。

 

学生の頃、国語や社会で知った古典については、受験対策としてのワードとしては覚えていても、結局どんな内容なのか分かりません。

 

聖書、マルクス資本論ダーウィンの進化論、ドストエフスキー夏目漱石の文学などなど・・気になりつつ後回しにしてきた古典は、挙げたらきりがありません。

 

かつての社会に大きな影響を与え、今もなお残る古典。読み出したら果てしなく自分の世界が広がる気がします。

 

まあ、中途半端には知ってるんですよね。受験対策として。


進化論は、人間が猿から進化したと主張して教会から反発を受けたんだよな、とか、資本論は、権力を労働者の手に取り戻そうとして、その後の社会主義体制につながっていくんだよな、とか、「万人の万人による闘争」=「リヴァアイアサン」とか。

 

ただ知ってるのはそんな浅い雰囲気止まり。これが何とも消化不良感が残りっぱなしなんですよね。

 

この消化不良感って、古典に限らず、歴史とか科学のような、いわばリベラルアーツとしてくくられる分野全般に感じています。頭の中に断片的にある知識がきれいにつながっていないんです。

 

こうした分野ですが、思い返すと、学生時代には「面倒くさい」という印象しかなかった。いまいち自分の人生に役立つ実感も持てなかったですから。「メンデルの法則?それがどうした?」みたいな。

 

僕は学生時代は教養科目はさぼりがちで、テストになるとあわてて勉強して単位を取るタイプ。授業中に資格取得の勉強したりしてましたね。今思うとひじょーにもったいないんですが。

 

そんなわけで、せっかく受けた授業の知識もほとんど覚えていません。記憶を掘り返しても、西洋史の授業で「フランス革命は血みどろの革命だったのです!」と言って教授が高笑いしていたことくらい(笑)

 

さて、そういうわけで古典に取りくむことにしました。幸か不幸か、インフルエンザで布団から離れられなかったので、ここ数日で読んでみました。夏目漱石の「私の個人主義ホッブズの「リヴァイアサンン」、プーシキンの「スペードのクイーン」です。電子書籍のおかげでこのあたりの古典がすぐに手に入るのもありがたい。

 

年齢を重ねたせいか、読書経験が増えたおかげか、非常におもしろく読めました。

 

それぞれの感想などは別の記事でお伝えしようと思いますが、いずれにせよ、非常に密度の濃い読書体験になりました。

 

このブログも、僕が少しずつでも頭に入れた教養とやらを、ご紹介できる場になればいいなと思っています。

 

 

リヴァイアサン1 (光文社古典新訳文庫)

リヴァイアサン1 (光文社古典新訳文庫)

 

 

今のところ、これ以上幸せな映画とは出会えてない

アート 恋愛

「残る人生で見ることのできる映画を1つだけ選べ」と言われたら、

迷わず選ぶ映画があります。

 

それがこちら。

ウディ・アレン主演、監督の「アニー・ホール

 

ウディ・アレン作品はもう何から何まで大好きです。

音楽や映像が素敵なのはもちろんなんですが、シナリオが他では決して味わえない感じなんですよね。あっと驚くようなストーリーではないんですが、ウディ作品を見終えると、何とも言えない幸福感と、泣きたくなるような感覚が同時に起きます。

 

「人生はいろいろで難しいけど、愛しいものだ」と思えるんです。

 

「スリーパー」、「バナナ」、「ラジオデイズ」、「ハンナとその姉妹」などなど、昔から素晴らしい作品をたくさん生み出しています。今でも「ミッドナイト・イン・パリ」などの作品でヒットを飛ばしています。

 

そんなウディ作品の中でもアニー・ホールは特別です。

ストーリーは、「男女が出会って恋をして別れる」という一言で言えるような単純なものですが、登場人物の会話や表情、ニューヨークの景色なんかが混ざり合って、感情を揺さぶってきます。

 

ヒロイン役のダイアン・キートンも、絶世の美女とかではないんですけど、不思議な魅力があり、「あんな風に笑ってくれたら、好きになっちゃうな」と思います。

 

僕が初めて観たウディ作品はアニー・ホールだったんです。

当時大学生だった僕は、この作品を観て、

「大人になるのって、いいものかも」と思ったんですね。

 

特に、主人公とヒロインが別れた後に再開するシーンが印象的でした。

 

倦怠期が来て、

「アルビー、正直に現実と向き合いましょう。私たちはうまくいかないと思う」

「そうだね。恋愛はサメと同じだ。常に前に進んでないと死んでしまう」

なんて言って、無表情のまま別れる二人。

 

そんな二人が再開して、街のカフェでおしゃべりするんです。

以前の恋人だったときのように打ち解けて。

 

ただ、それで元サヤに収まるわけじゃないんです。

おしゃべりが終わったら、あっさりとお別れする。

たぶん、もう二度とあの二人は会わないんだろうなと思うのですが、それがなんともいい感じだったんですよ。

ある意味でバッドエンドですが、なんとも言えない余韻がありました。

 

うまく行こうが行くまいが、人生は進む。

進んだ後には、それなりに美しい余韻が残る。

そんなことを、この映画は思わせてくれます。

 

 あ、こちらの映画もオススメです。

 

 

 

 

 

天才的な仕事は「規則正しい習慣」が作る

アート タスク管理 書くこと 本の紹介

いやー、また面白い本を手に入れてしまいました。

メイソン・カリー著「天才たちの日課」 です。

天才たちの日課  クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々

天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々

 

 

まずは、本の紹介文を引用します。

 古今東西の小説家や作曲家など、161人の天才と呼ばれた人たちが、偉人たちも、いや偉人たちこそ、最高の仕事をするために、毎日どう時間をやりくりし、どう過ごせば創造性や生産性を高められるかを悩んでいました。彼らはどう解決していたのでしょうか。そのヒミツは日常のごく平凡な小さな積み重ねにあったのです!

 

 本書では、古今東西の小説家、詩人、芸術家、哲学者、研究者、作曲家、映画監督など161人の天才たちの、これまで見過ごされてきた「仕事の周辺」に注目。起床時間、就寝時間といった毎日のスケジュール、部屋での様子や生活信条、仕事の際のクセやこだわり、嗜好品をまとめることで見えてきた、知られざる素顔や意外な事実は、驚きとともに、創造的な活動を続けるための秘訣に値する手がかりが満載でした。

 

という内容の本です。この本では、何をすれば天才的な仕事ができるか?という分析をするものではありません。ただひたすらに161人の日常の積み重ねを淡々と記述しています。それがとてもおもしろいんです。

 

副題の「クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々」とあるように、いわゆる天才と呼ばれる人々でも、日常生活は意外なまでに普通。そして規則正しい。

僕の場合は書くことを仕事にしたいので、どうしても作家の日常が気になりました。

今日は作家を中心に、いくつか紹介します。

 

まずは詩人のオーデンから。

オーデンは「その日のうちにやりたいこと、やらねばならないことを決め、それを毎日必ず決まった時間にやる。そうすれば欲望に煩わされることはない」と言っています。

午前六時過ぎに起き、コーヒーをいれると早速仕事を始める。そして午前7時から11時半までの、頭が最も冴えている時間帯に集中して仕事をし、昼食後に仕事を再開して、夕方まで続けるという日常を続けていたとのこと。

 

夜型生活の人もいて、アメリカの作家トーマス・ウルフの場合はこんな感じ。

ウルフはたいてい夜十二時ごろに仕事を始め、「大量の紅茶やコーヒーを飲んだ」とある伝記作家は書いている。自分の背丈(身長が二メートル近かった)に合った椅子と机がどうしても見つからなかったので、いつも立って冷蔵庫を机がわりにして書いていた。そのまま夜明けまで書きつづけるが、途中で何度か窓辺でタバコを吸ったり、アパートのなかを歩きまわったりする。夜明けに一杯飲んでから眠り、朝の十一時ごろに起きる。

 

すごい。立って書くという発想はなかったです。

夜は眠くなってしまうので、どうしても文章を書けなくなるんですが、立って書くって一度やってみようかな。

 

次はパトリシア・ハイスミスの場合。

リラックスして仕事をしやすい精神状態にもっていくためにハイスミスがいちばん気に入っていた方法は、ベッドの上にすわり、タバコと灰皿、マッチ、コーヒーの入ったマグカップ、ドーナッツと砂糖を盛った皿などをまわりに置いておくことだった。規律や自制といったものをいっさい退け、書くという行為をできるかぎり楽しいものにしなければならなかった。まるで胎児のような姿勢で書くことによって、彼女の言葉によれば〝自分の子宮〟を作りあげようとしていたのだ。

 

書くという行為をできるかぎり楽しいものにするのは、本当に大事だと思います。

先日、以下の記事に書いたとおり、執筆環境を整えたのですが、これだけでも全然違ったんですよ。まだまだ”自分の子宮”というレベルではないですが、執筆環境はもっとこだわっていきたいです。

 

yoshkob.hatenablog.com

 

次は作家ではなく作曲家から。

ベートーヴェンです。

僕は肖像画のイメージから、ベートーヴェンさんを気難しい人だと思っているのですが、日常生活もイメージどおりでした。

ベートーヴェンは夜明けに起きて、ほとんどすぐに仕事を始めた。朝食はコーヒーで、細心の注意を払っていれた──一杯につき、豆六十粒。正確を期すために一粒ずつ数えることもよくあった。

 

豆六十粒(笑)

細かすぎて笑ってしまいますが、これも大事な儀式だったんでしょうね。

もし適当にコーヒーを淹れてしまったら、

「あれ、63粒だったかもしれない…」って気になり始めて仕事にならないんでしょう。きっと。

 

天才と呼ばれる人って、生活が破綻しているような印象を持たれがちですが、実際は違うようです。ただ、決めた習慣にこだわって継続するところに、ある種のクレイジーさを感じます。

 

さて、161人全部紹介しきれないので、最後に、フローベールの章から引用します。

 

ときどき、疲労のあまり、腕が抜けてしまうのではないか、脳が溶けてしまうのではないか、と思うことがある。私は禁欲的な生活を送り、薄っぺらな快楽を退けている。これを維持していけるのは、一種の興奮状態が続いているからだ。そのせいで、ときには自分の無能さに泣けてくることもあるが、興奮が冷めることはない。私は自分の仕事を、狂おしく、倒錯的に愛している。

 

仕事は苦しくて辛いものです。クリエイティブな仕事であっても。

仕事への愛があればこそ続けられる。

まずは仕事を愛したいですね。

 

そういえば書店で本を買わなくなった、その理由

kindle お金の話 読書

そういえば、最近あまり書店で本を買っていないです。


読書は相変わらず毎日していますが、
気がつけば、日々読む本のほとんどをAmazonから買っていることに気がつきました。

 

僕は本は書店で買いたいと、頭の中では思っています。
Amazonで買っちゃうと、支払ったお金の一部はAmazonに入るわけですから、それよりは、書店や出版社に多くを払いたいというのが正直なところです。出版社がなくなれば元も子もないわけですし。

 

ただ、そうは分かっているのにAmazonで買ってしまう。
それはなぜなのか。

 

その理由は、
Amazonが買い物の負担感を最小化してくれている」からだと思っています。

 

財布から1500円なりのお金を出して支払うのって、ちょっと負担感や罪悪感があるんです。別にお金がないわけじゃないし、家に腹を空かせた乳飲み子がいるわけでもないんですが、つい躊躇してしまう。

 

1冊ならまだしも、2、3冊で5000円近く出すとなると、なかなか心理的な負担感が大きい。

 

そこをAmazonはうまく対処してくれていると感じます。
やはり1clickで買えちゃうというのは大きい。


支払ってから少し時間が空いてから品物が届きますので、品物が届いた頃には支払の負担感は解消されていますし。

 

この傾向は、Kindleを買ってからさらに高まりました。
Kindleの本って、紙の本とちがって、時期により価格が割引になっていたりポイントがついたりするので、本を買ったときに、むしろお得感を与えてくれます。

 

そういうわけで、Kindle端末を買ってから、僕が本に使うお金は増え続けています。その一方で書店に支払うお金は減り続けているのです。

 

書店は、僕の生活にはなくてはならないものなので、時々は意識して書店で本を買うようにしていますが、意識してないと、ついAmazonでポチってしまう。もはや無意識の習慣レベル。

 

悩ましいです。
書店で手に取った本をレジを通さずに持ち帰れるようにして、代金は後日クレジットカードから自動引き落としにしてくれると、いいのになって思ったりします。

 

万引き犯からも自動引き落としできますしね。

幸福は捕まえられないことに価値がある

日記、 生き方

「幸福とは幸福をさがすことである」

 

僕はジュール・ルナアルのこの言葉を時々思い出します。寺山修司著作で、この言葉がときどき引用されます。

 

人は幸福というものを求めてあれこれ迷いながら、動き続けているわけですが、確固たる幸福なんてものはないのではないでしょうか。

 

少なくとも信じられるのは、うすらぼんやりした「幸福らしきもの」を信じて追いかけている、その瞬間には幸せがあるということです。

 

そんなことを考えていると、「動き=幸福」であるのなら、「停滞=不幸せ」という等式が頭に浮かんだりします。この等式はいささか乱暴ながら、今の僕にとってはリアルだったりします。

 

日本人の幸福度が低いという話を聞きますが、それは裏返すと「社会が成熟して安定しているから」という理屈が成り立ちます。

 

僕は公務員です。
そして間もなく、その職を辞めようとしています。
公務員になった理由は、いろいろな流れによるものですが、理由の一つに安定があったことは間違いありません。

 

公務員を辞めることについては、賛成する人もいれば、心配してくださる人もいます。そして聞かれるのはいつも、「せっかく手に入れた安定をなぜ手放すのか」というものです。

 

僕は公務員の安定というものを、十年以上享受してきました。
安定した給料が将来にわたり保証されています。
何より大きいのは社会的な信用度で、結婚や、子育て、自宅の取得をすべて二十代のうちにできたのも、この信用度があったからこそだと思います。
それは本当にありがたいことでした。

 

そのありがたさゆえに、こうしたことを言うのに、ずっと躊躇してきました。

だけど正直に言うと、安定って、つまらないのです。とても。

 

将来やる仕事、与えられるポスト、望みうる生活が決まってしまっているということを、恵まれているという人もいますが、僕はそう思いませんでした。これはおそらく性格の問題だと思います。

 

おかげで家族と出会うことができましたし、仕事の基盤も作ってくれたので、公務員としての十数年を否定することはありませんが、もういいかな、と。

 

僕はときおり、人生を大きく変えようとすることがあります。
自宅から通える大学に受かったのに、あえて遠くの大学を選んで一人暮らしを始めたり、公務員試験に合格して、地元の福岡採用も選べたのに東京採用を志望したり、そうした選択は勢いによるものですが、結果として人生を豊かにしてくれました。

 

さてここから、またしても大きな変化が待っています。それはかつてない変化をもたらすことでしょう。


ヒリヒリするような不安もありますが、楽しみでもあります。

 

最後に太宰治の言葉を引用します。晩年という作品の中から。

 

「安楽なくらしをしているときは、絶望の詩を作り、ひしがれたくらしをしているときは生のよろこびを書きつづる。」

 

さて、皆さんは、この言葉をどう解釈しますか?
僕は2通りの解釈ができると思います。